イエスの友だち
イエスには、宣教を手伝うたくさんの弟子たちがいました。ある時は二人組みを作り、イエスがこれから宣教しようとしている村々に先に派遣しました。そして、帰って来て宣教の様子を報告しています。さらに、この弟子の中から寝食を共にする「使徒」十二人を選出しました。使徒は宣教活動に限らず、一緒に日常生活をして、多くの教えを受けました。
イエスには友だちもいました。都エルサレムに程近い村ベタニアに住む姉妹マルタとマリア、その兄弟ラザロの三人が有名です。イエスは北の国ガリラヤ出身ですから、ユダヤの大きな祭り「過越祭(パスカ)」が近づくと都に上りました。その時、宿として家を提供して身の回りの世話をしていたのがこの兄弟です。イエスを救い主として尊敬すると同時に、友としての友情も持ち合わせていました。ある時、イエスに馴れ馴れしい態度と言葉遣いで話しかけました。「妹のマリアが、あなたをお迎えする仕事をしないので、手伝うように言ってください!」思い切った言葉でしょ?イエスは苦笑しながら「マルタ、マルタ、あなたは間違っている」と教え諭されました。
ラザロが亡くなったときには、不満を率直にぶつけています。「どうして、もっと早く来て下さらなかったのですか?」二、三日早く着いていれば、イエスの奇跡で病気が癒されて助かったかもしれないと信じていたからです。イエスは、人々が泣き悲しむ姿を見て心を動かされて、自らも涙されました。そして、病気を治す以上の奇跡を行います。天の父に祈った後、「ラザロ、出てきなさい!」と大声で呼びかけると、ラザロは生き返り、墓から歩いて出てきました。この奇跡を見て、多くの人々はイエスが救い主であると信じました。
ラザロの姉妹マルタとマリアは、イエスへの期待と信頼が裏切られたように感じていました。でも、それは思い違いでした。実際は、二人が考える以上の恵みを準備され、イエスに対する信仰と友情に十分すぎるほど応えたのです。神様は、人間が期待すらできないほどの素晴らしい形で報いてくださいます。短気を起こさず、理解できなくても神様の良い心を信じましょう。人間同士でも、相手が苦しんでいる時に逃げ出さずに力を貸すのが真の友情として尊敬されます。ましてや神に対しては、なおさらでしょう。友情で辛い時も神に繋がっていましょう!■(つづく)
*四旬節第四主日(A年)ミサ説教より
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