ラザロ、出て来なさい!


イエスが死者を復活させる、こんな話は俄かには信じ難いことですが、ヨハネはこの出来事を聖書に詳しく書き留めています。その福音書が公にされた時には、目撃者たちが大勢生き残っていましたから、偽りは書けません。ウソを書けば即座にバレて、信用を失ったでしょう。

「イエスを見るためだけでなく、イエスが生き返らせたラザロを見ようと、人々が家に押しかけた」(ヨハネ11章参照)とあります。地方一帯で噂になっていたことが分かります。この復活の奇跡は、後に実現するイエス自身の復活の印であり、人々を信仰に導くためでした。実際、多くの人がイエスへの信仰に導かれています。現代の私たちは、奇跡を見せてくれたら信じると言っていますが、それは、もう必要ありません。すでに奇跡も模範も十分にあるからです。

そして、今も奇跡は起こっています。それは目立たない形で、しかし確実な成果を挙げながら…「○○、出て来なさい!」イエスのこの叫びは、今も現代人の心に響き渡っています。高慢という霊魂の墓から出て来なさい!自己愛という霊魂の墓から出て来なさい!怠惰という霊魂の墓から出て来なさい!生きていても、心が死んでいる人がたくさんいます。その人たちに向かって、イエスは今も叫びを続けています。

ラザロは呼びかけに応えて、自分の足で出てきました。「出たくない!」と思ったなら、生き返ることはなかったのです。イエスは人々に「墓の石を取り除けなさい!」と命じています。復活させるほどの力があれば、石ぐらい奇跡で横に転がせばいいのに…と、思わずツッコミを入れたくなりますね。でも、イエスは人々の協力を求められます。人間に出来ることを横取りしません。これが大切な点です。自分ですべきことは、しなければ奇跡は実現しないということです。神への心を妨げる高慢、怠惰、自己愛、弱さ、などを自分で取り除ける戦いが必要です。待つだけでは奇跡は起きません。あなたが一歩を踏み出せば、きっと今も奇跡は起こりますよ!アーメン■
*四旬節第四主日(A年)ミサ説教より

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